あそびっと

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2016年2月9日
[DCC]

光センサーユニットを組む

「Desktop Station」で利用できるS88規格の車両検知法は、ギャップセンサーを 2015年12月30日の記事で紹介したが、これと別に「Fujigaya2」と呼ぶ光センサーキットが利用できる.
入手先は SWITCH SCIENCE
ここにある「S88 Control基板 部品付きキット」と「S88モジュール用検出基板 部品付きキット 6枚セット」を使う.

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「Control基板」のキット全パーツ.
図面はないが、基板のマークと部品リストをじっくり見て、一部のパーツの極性に注意すれば、組立はそれほど難しくない.
キット製造者の ブログ記事を参照.

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組立は要するにパーツの半田付けで、1時間くらいで完了.
センサー入力は6チャンネルで、それぞれ感度を調整できる.
左右の銀箱はDSmainR5と接続するためのコネクタで、LANケーブルを流用する.
もしセンサーが6個以上必要なら、このコネクタを使ってControl基板を増設できる.

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右にあるのが「S88モジュール用検出基板 部品付きキット 6枚セット」
Control基板に合わせて、6個のフォトリフレクタと接続用のジャック/基板がセットになっている.
Control基板との接続には、オーディオのステレオミニプラグを利用しており、そのケーブルは別売.

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フォトリフレクタは3mm角ほどの小さなチップで、赤外線発光部と受光部が並んでいる.
検知範囲は数cm程度で、車両がこの光を反射すると、フォトリフレクタ→Control基板→DSmainR5→PCへ信号が伝わり「Desktop Station」アプリで処理できる.

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検出基板のキットは、上図左端のように、フォトリフレクタとケーブルジャックをつなぐだけである.
この基板は、なぜかフォトリフレクタを2個付けられるようになっていて、その上、Nゲージのユニトラックに取り付けることを想定しているので、HOでは使いにくい.
要するにケーブルの先にフォトリフレクタを付ければいいと考えて、上図例のように色々試作してみた.
どれでもちゃんと動作する.

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結局、検出基板を使わず、フォトリフレクタを線路面に出して、ユニトラック内でケーブルジャックと配線するのが一番簡単、ということになった.
ただし、ケーブルのプラグ根元を削らないとジャックに入らない.

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フォトリフレクタをよく見ると4角の隅に欠けた部分があり、この側の端子が発光素子のAnodeになるので、ミニプラグの先端につなぐ.
その対角側の端子が受光素子のCollectorで、ここにミニプラグの中間につなぐ.
残りの2端子は、ミニプラグの根元につなぐ.

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これはジャックも使わず、ケーブルとフォトリフレクタを直結した.
ケーブルは百均で買えるので、これが一番ローコスト.

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フォトリフレクタは反射光を検知するので、車両の床下がつや消し黒だと検知できない.
このため検知したいロコの床下に銀紙あるいは白い紙を貼る.
光が反射すればいいので、セロテープでも代用できる.
床が高くて検知できないような場合は、Control基板の各ボリュームで感度を調整する.

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複数のS88インターフェースは、各基板のIN/OUT端子をLANケーブルで直列(デイジーチェーン式)につなぐ.
上図はギャプセンサーを含めて5台つないでみた.
これで、光センサー計6x4=24チャンネル + ギャップセンサー8チャンネルが使える.

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「Desktop Station」アプリで検知情報を利用するためには、まず「オプション」のS88設定で、接続数をインターフェースの台数=5にして、アプリを再起動する.
上図EV画面の「センサ状態」で、各センサーのON/OFF状態がわかる.
各光センサーユニットは16個分のポートを占有するが、実働するのは「1〜6」「17〜22」「33〜38」「49〜54」番のポートである.
最後のギャップセンサーは実働8ポートなので「65〜72」番となる.
この画面で動作を確認できれば、あとは各センサーをトリガにして、ロコの動作イベントを書く.

●フォトリフレクタの特徴
・室内の明かりを利用する光センサーの場合、車両が影を作れば動作するので簡単だが、フォトリフレクタは、銀紙を貼ることで特定のロコを検知する/しないの区別ができる.
・さらにロコの銀紙を貼る位置を変えることで、検知位置の微調整ができる.
・床下が白っぽかったりテカテカしていると、意図せずに検知してしまう場合がある.
・検知位置で急停車でもしない限り、「進入」「退出」「在線」の区別ができない.

●「RM-GB-8-N」ギャプセンサーの特徴
・ギャップ区間にロコが入ってきたことをレール電流で検知しているので、検知位置はロコによって異なり、微調整はできない.
・ギャップ区間が十分に広く、区間中で検知/停車すれば、「進入」「退出」「在線」の区別ができる.


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